PDFファイルと聞いてピント来ない人でも、既に周囲にPDFファイルが溢れている
インターネット上からダウンロードできる企業のパンフレットや官公庁の資料、介護事業者ならば厚生労働省やワムネットなどのサイトで左記アイコンから必要書類をダウンロードした経験が少なからずあるのではないか。
たとえばワムネットの行政資料。並んでますよね。
それでは、なぜ「PDF」ファイルなのか?どのようなメリットがあるのか?検証しましょう。 ※PDFとは「Portable Document Format」の略で「持ち運べる文書形式」の意味
●PDFの特長
PDFはアドビシステムが開発した文書ファイルですが、開発元のアドビシステムは閲覧ソフト「アドビリーダー」(従来は「Acrobat Reader」)を無償で配布した。その甲斐があって、現在ではほぼ全てのパソコンにプレインストールされ、そして全てのパソコンで閲覧できるがために、デジタルで配布する文書のスタンダード文書ファイルとしての地位を築いたとも言える。
◆PDFファイルの4つの特長
1 |
普段使っているソフトで作られるファイルをPDFファイルに変換すると、ソフトウエアに依存しないで共有でき、またひとつに統合できるため保存するファイル(書類)として最適である。 WordやExcel、PowerPontやJPG画像、ホームページ(html)などで作ったファイルが全てPDFというフォーマットに統一して、統合−1ファイル(綴り)にすることができる。 |
2 |
ファイルサイズが小さくなる。ということは、最低2年間の保存義務のある書類などはPDFで保存すれば場所(スペース)を取らないし、これをメール添付で送付すれば通信料金の節約に大きく貢献する。 |
3 |
PDFファイルはキーワード検索ができる。パソコンに保存されている全てのPDFファイルに含まれる文字を検索し、データベースのように一元管理ができる。 |
4 |
パスワードで書類を保護することができる。 PDFファイルに変換する際に「文書のセキュリティ」機能によってパスワード設定することで、部外者に見られたり、印刷されたりすることを防ぐことができる。 |
●介護事業所がPDFを使う7つのメリット
1 紙(コピー紙)の節減 |
介護制度では、多くの書類(種類・量の双方で)を作らなければなりません。 そして2年以上〜に亘って保存する義務があります。 たとえば、居宅サービス計画書(1)(2)、週間サービス計画書、担当者会議・・・、提供票・別表、介護給付費請求書と同明細書、、、、数え上げれば切がないくらいの種類と量です。そしてこれら全ての用途は、「確認」と「保存」が目的です。−−−というのは、国保連への請求はデータで行うようになっているので、紙ベースの請求は無くなりつつあるからです。 上記の中でも、提供票・別表はサービス提供事業所に渡す必要があるのですが、これもPDFファイルをメール添付したり、ソフトウエアによっては「印刷プレビュー」から直接FAXしたりすれば、紙に出力する必要はなくなります。 |
2 トナー、インクの節減 |
3 プリンタの消耗を低減 |
4 高額高性能プリンタ不要 |
5 FAX通信費の低減 電子メールを使う |
電子メールの本文や添付ファイルは暗号化できないので、そのままプライバシー情報や個人情報を載せて送信することには危惧するところがある。 送信先を間違えたり、技術的には経路の途中で搾取されるケースも考えられるからだ。 しかし、PDFファイルにしてパスワードを設定して添付することにより、ファイルを開いて内容を見られる可能性は低くなる。事業所間であらかじめパスワードを決めておけば良い。 |
6 保存スペースが激減 |
これもかなり大きなメリットである。保存義務のある書類は2年以上保存して置かなければならない。ただでさえ“狭い?”事務所が更に狭くなる。鍵の掛からない棚に個人情報とプライバシー情報が溢れている光景に遭遇するのは日常茶飯事だ。 しかし、PDF文書ファイルにしてしまえば、1年分の書類程度ならCD-ROM1枚に全て入ってしまうだろう。それならば“鍵”付きの書庫に保存することも簡単に対応できるはずだ。必要なときはいつでも印刷ができる。監査のときは、そのままPDFファイル(CD-ROM)で閲覧して頂いたほうが信用性は高くなるのではないか。 |
7 パソコンが壊れても安心 |
●PDFの裏技(PDF→WordあるいはExcel)
このソフトを使うと、『一旦PDF文書ファイルにしたものを、再度、WordやExcelファイルにして編集することができる。また、画像から読み取ってテキスト化(スキャナOCR機能)ができる』などと“裏技”が可能なように記載されているが、実際は実用レベルに達していないようだ。 <Amazonのカスタマーレビューを参考> なかなか簡単にうまくはいかないのだろうか? 本件については、後日、テスト・レポートを実施します。 |
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